ターゲットをロストした(日本語に訳すと”せっかく段取りしてくれた結婚予定の人が音信不通になった”)という泣き言を聞いたのであります。
「詳しく話を聞きたい」と、こみ上げる可笑しさを表情に出さないように顔面の神経に厳重に命令した後に厳かに発言したのです。簡単に言うと電子メールや電話しても返事も無ければ通話状態にもならないといった状況になったとの事です。彼女の人生に好ましくない変化が発生したか単に愛想をつかされてしまったのではないのかと返答すると、せめて今後の為に理由くらい知りたいという社会人として正当な意見が即座に返ってきたのです。
考えてみれば音信不通方式は相手にとっていらぬ憶測や怒りの発生源になり得るかも知れませんが余計なトラブルを避ける為の方法論の一つなのかも知れません、痴情のもつれによる新聞に載るレベルの出来事は良くある事ですから。
とはいえ怨恨を残す方式はあまりスマートでは無いような気がするのです
話は飛んで、現在の航空戦闘は機関銃を打ち合うといったものでなく高性能ミサイルでターゲットを破壊するそうです、ところが相手もむざむざ撃たれるわけにもいかないのでミサイルを騙す工夫をするのです、それらはデコイという品物でありましてつまり囮なのです、ミサイルの接近を知った操縦士はそれらの囮を巻き散らかして回避するという算段なのであります。
最新の空中戦闘技術を恋愛沙汰に使ってはいけないという法則は聞いたことが無いので大いに適用しても良いでしょう。展望の良くない未来しか見えない相手に捕捉されたと感じたらデコイと引き合わせて上手く食いついたところを見計らって逃げるのが怨恨等を残さない上策と言えるでしょう。作戦を円滑に進める為に相手の自尊心をくすぐる多少の小細工は必要になって来るでしょうが一番の難題はデコイ探しになるでしょう。
さらに議論を恋愛沙汰から拡大してみると、上記のような空戦技術は政治にも利用できます。有名芸能人等の不祥事に世間の目が集まっている時を見計らって国民に負担を強いる法案をこっそり通過させるといった戦術が考案できます。
こうしてみるとデコイ作戦は万物に有効な手段のように感じますが残念な事に頭のいい相手にしか通用しない恐れも多分にあるのです、賢いミサイルは騙せるのですが知性の無い銃弾は騙せないのです、言い方を変えれば最高学府を卒業した人物が政治経済や国家の行く末を考えるべき時に何故かカルト教団に入信して国家転覆を図るのと時を同じくして私は晩御飯の献立にじゃがいもを投入するかどうかを悩んでいるといった比較をすればよくわかるでしょう。
なるほど、物事は単純な方が悩み事が少なく幸福度が高くなると言えるかも知れません、そしてそれらの考察はオートバイにも適用できると思われます、ただ・・ランニングコストのみの話ではあるのですが。
ヤマハのSR400のエンジンです、シングルエンジンなので単純で部品点数も少ない上にこれといったハイテク装備も無いのでメンテナンス作業も簡単です、従って安くつくのであります。
こちらはスズキのスーパースポーツ車両です、プラグ交換の為に念のためホコリを吹き飛ばしている所ですハイテク満載のマルチエンジンなのでとてもスムーズでパワフルなのですがちょっとした作業も手間がかかるのです。乗る楽しさはオートバイである以上変わりませんがランニングコストに関しては点火プラグの個数と簡単に比較しても4倍です。
それらの考察を交えて独身と例えば4人家族では生活していくうえでのコストに結構な差がでてくるのでなにも無理に結婚せずにそのまま独身を貫けば良いではないかと主張したところ意外な返答をされたのです、「君は生物学的に欠陥である、生物の究極の目的は子孫を残すことであり従って生物学的理念によれば私は正しいのである、ただ現状相手が存在しないだけである。」と。さらに少子高齢化問題やアフリカ大陸のライオンだかチーターだかの生態にまで話は拡大したのですが、要約すると立派な社会人である当人に結婚相手を探し出せないのは社会的損失であり従って私は反政府ゲリラと同等であるとの事なのです。
ゲリラは銃殺だよなぁ・・それなら政府に結婚相手探してもらえよ・・と思ったのであります
しかしながら超忙しい政府職員に陳情したらきっと「ふざけんな」の一言で片付けられるのがオチだと推察されます。
そこで新たな探知方法なのですが、空戦技術が離脱にとても有効だと証明されたので探索にも有効ではないだろうかという事なのです。
初期の空中戦においては視力が物をいったそうです、先に発見して有利な位置を占めるのが必勝法だという事です。その次は電波を発する機械の優劣が効いたそうです。・・・電波探知だ!
というわけで、大多数の人が所有している携帯電話やスマートフォンに然るべき方法で友達メールでも発信すれば良いのでは?IFFで男女を識別するのは必須ですがと進言したのですが、これから人生を共に過ごす伴侶を電波式で探知出来たとして信頼できるか?と反論されたのです。
知るかよ・・・そっちの問題だろうが
どうも出会いというのは初期の空戦方法を適用した方が良さそうです、発見、観察、アタックの順番ですね。というわけで街角で電波探知出来ないステルス人物を探しあてるのが良いでしょうと進言したのです。
私の知力を絞った提案を全て却下されたので今回は牧歌的な風景をもって終了です、一応新たな方法論を考案した事は報告しておきます。大企業勤めだけに可能な手段は重力アシストです、上手く行く可能性はとても高いと思われます、万が一失敗すれば深淵に弾き飛ばされますが私の計算によれば今のところ大丈夫です、あとはタイミングだけです。御期待!